訪日外国人向け専門病院「認めるべきではない」 中間報告案(8/22)

医療法人社団「葵会」(東京都)が川崎区で訪日外国人に最先端医療を提供する「医療ツーリズム」の専門病院を開設する方針を示したことについて、県、市、地元医療関係者などによる検討会(会長 新江良一・県病院協会長)は22日、地域医療に影響を及ぼす可能性があるとして、現時点で専門病院の開設は「認めるべきではない」との見解を盛り込んだ中間報告案をまとめた。昨年6月に葵会が市に相談、県や市、地元医療関係者らが反発し、今年2月計画再検討の文書を提出したが、断念の意思は示していない。来年2月までに最終報告をまとめる方針。実現すれば国内初の専門病院になる見込み。

市庁舎建て替え事業費22億円増額 資材価格高騰で(8/22)

市は22日、市役所庁舎建て替え工事の総事業費を、鉄骨など資材価格の高騰などの理由により22億円増額し、総額470億円とする方針を明らかにした。今年3月、本庁舎建設工事の入札が不調となり、工事単価の見直しを進めるなどして費用縮減に努めたが、工事費の上昇分をまかなえなったとしている。市議会9月定例会に増額分の補正予算案を提出する。完成予定は、鉄骨の納期が長くなっていることや工期の延長などにより、最短でも予定より10ヵ月遅い2023年2月末の見通し。

パブコメ過去最多の1万8千通 ヘイト罰則条例(8/19)

市が成立を目指しているヘイトスピーチに刑事罰を設ける全国初の条例へのパブリックコメントが1万8千通に達したことを、19日の定例会見で福田市長が明らかにした。市のパブリックコメントでは過去最多で、これまでの最多は3月に実施した鷺沼駅周辺の再開発に関する1万7829通(意見件数は2万3714件)。福田市長は「賛成、反対のどちらが多いかを問うものではないことが前提だが、条例に賛意を示すものが多いと聞いている。市外、県外からも意見が寄せられ、関心の高さは想定通り。受け止めるべき意見をしっかり受け止めていく」と話した。

「辛さ控えめ」川崎生まれの唐辛子 味の素と市が開発(8/19)

味の素と市、JAセレサは19日、川崎生まれの唐辛子の新品種「香辛子(こうからし)」を発表した。味の素が中央研究所(川崎区)で、市農業技術支援センターの協力を得て開発したもの。唐辛子に含まれる基礎代謝の向上などが期待できる辛味成分「カプサイシン」を同様の効果が見込まれる「カプシエイト」に置き換えた品種で、辛さはカプサイシンの千分の1と控えめで、フルーティな香りが特徴。辛みが弱いため生でも食べられ、トマトの10倍以上のカロテノイド、レモンと同等のビタミンCも含む。JAセレサ川崎の直売店で販売し、20日以降順次香辛子を使った食パンや水キムチなどを市内企業が販売する。

1522人で盆踊り ギネス記録に挑戦もかなわず(8/18)

富士通スタジアム川崎(川崎区)で18日夜、盆踊り参加人数のギネス世界記録にチャレンジするイベントが開かれた。同スタジアムの主催する夏祭りの一環で、挑戦する世界記録のタイトルは「LargestBonDance(最大の盆踊り)」。記録の認定条件は全員が浴衣姿で草履か下駄を履き、同じ振り付けで5分間踊ることが必要。世界記録は大阪府八尾市で行われた2872人で、この日の参加は1522人だった。記録更新はかなわなかったが、挑戦曲の「川崎おどり」に合わせて踊りを楽しんだ。

地域に根差した文化財ガイドブックを刊行 市教委(8/13)

市教育委員会は、地域で守り伝えられてきた文化財を多くの市民に知ってもらおうと、「川崎市地域文化財ガイドブック」を刊行した。地域文化財は国や県、市の指定や登録とは別に、地域に根差した文化財を広く顕彰、記録するため、市民から候補を推薦してもらって決定する市独自の制度で、第1回の昨年度63件が選定された。ガイドブックには「旧陸軍登戸研究所の遺跡群」(多摩区)、「お化け灯篭」(宮前区)、「上田文書」(高津区)、「川崎古式消防」(川崎区)、「ひとみ座乙女文楽」(中原区)など63件の写真、概要、見学の可否などが掲載されている。A4版6㌻で区役所、図書館などで無料配布。

37階と20階建てビル 鷺沼駅前再開発アセス公告(8/13)

東急田園都市線鷺沼駅前再開発事業の環境影響評価(アセスメント)の方法書が13日公告された。再開発計画は、駅前街区と北街区に各1棟の高層ビルを建設し、両ビルで計530戸の住宅を計画。駅前街区は地上37階建て、高さ146㍍のビルで、低層部には商業施設、3~5階に市民館や図書館、ホールが入る。北街区は地上20階建て、高さ92㍍のビルで、2~5階に宮前区役所の移転が計画されている。計画は現在のバスロータリーや大型商業施設など約1.9㌶が対象で、2017年に東急電鉄のほか、JAセレサ川崎、横浜銀行などで準備組合を設立し、19年度中の都市計画決定、21年度工事着手を目指している。

市内経済成長率名目で4年ぶり減 臨海部石油業の縮小影響(8/13)

市は13日、2016年度の市内の経済状況をまとめた報告書を刊行した。市内の経済成長率は名目値で0.9%減、実質値で1.0%の減で、名目値は4年ぶり、実質値は2年ぶりのマイナス成長となった。市民雇用者報酬と財産所得、企業所得を合わせた市民所得は4兆9423億円(前年度比0.9%減)で5年ぶりの減少。雇用者報酬の1.4%増を財産所得の11.4%減、企業所得の7.3%減が押し下げた。16年度は大手企業の合併による臨海部での石油業の縮小などが、経済成長率や企業所得の減少に影響したとしている。

14年続く児童が始めた落書き消し 宮前区(8/10)

宮前区で美化活動を続ける市民グループ「落書き戦隊ケスンジャー」(佐藤利枝代表)と地域住民約80人が同区馬絹のトンネル「第四梶ヶ谷架道橋」の壁面の落書き消しを行った。ケスンジャーは14年前、市立菅生小学校の児童が近所の公園で同級生の悪口が書かれた落書きを見つけ、保護者とともに消したのが発端。子どもたちが社会人になってからも継続して行われており、10日は約180㍍の壁面のあちこちにスプレーなどで書かれた落書きをペンキで上から塗り重ねて消した。

ヘイト条例へ賛成署名4576筆提出 津田塾大生ネットで募る(8/9)

市が制定を目指しているヘイトスピーチに罰金刑を科す条例について、市のパブリックコメント最終日の9日、津田塾大(東京都小平市)の学生有志が賛成の署名4576筆を提出した。授業でヘイト問題を学んだ有志でインターネットの署名サイトで7月から約1か月間署名を募ったところ、<ここは日本だ。いやなら帰れ>などの在位日朝鮮人を攻撃する書き込みなどが約200件寄せられたという。市役所と市議会を訪れたメンバーは「議論が正々堂々とできない環境が残念。条例の素案で示された罰則を貫いてほしい」と伝えた。

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