収蔵品3.1万点被害を免れる 市民ミュージアム(12/5)

台風19号で市市民ミュージアム(中原区)の地下収蔵庫が浸水した問題で市は5日、収蔵品26万点のうち、館外への貸し出しなどで約3万1千点は被害を免れたと発表した。被害を受けなかったのは圓鍔勝三の彫刻やアルフォンス・ミュシャのグラフィック、川崎大師平間寺図絵などで、ビデオ、写真、漫画の約2万9千8百点は館内の別室に保管され無事だった。市は冷凍保存するなどして残る収蔵品の被害の拡大防止や劣化抑止を進めるが、被害の全容解明のめどはたっていない。

「原因究明第三者委で」多摩川浸水被害で市民団体要望(12/5)

台風19号による浸水被害を受けた被災者ら200人余が5日、浸水原因を究明する第三者委員会の設置などを求め福田市長あてに要望書を提出した。一部の被災者らは「台風19号 多摩川水害を考える川崎有志の会」を結成。「逆流防止を目的とする水門を閉じなかった市当局の判断はあまりにも不合理」と指摘し、第三者委員会設置のほか市が責任を認めて損害賠償することや速やかな再発防止策の実行を求めた。

「台風被害の経緯説明を」市民ミュージアムに申し入れ(12/4)

かわさき市民オンブズマンは4日、台風19号で地下の収蔵庫が浸水被害にあった市市民ミュージアム(中原区)について、管理方法の問題点に関する見解を示すよう市に申し入れを行った。市策定のハザードマップではミュージアム周辺の浸水深を「5~10㍍」と想定しており地下収蔵は避けるべきであったと指摘。十分な浸水対策を取らないまま今回の被害を招いた点や大雨被害を想定しての指定管理者への事前対策の指示、被害当日の経緯などについて回答するよう求めた。

水門操作手順見直し 台風浸水被害受け(12/4)

市は4日の市議会本会議で、台風19号による浸水被害の原因となった多摩川に雨水を排水する水門の操作手順について、本年度中に見直す考えを明らかにした。水門は逆流を防ぐためにあるが、操作手順では水門を占めると雨水が多摩川に排水されなくなるとして、「降雨の恐れがある場合は全開」と定めており、水門を閉じなかった。住民からは「閉じていれば多摩川の泥が流れ込むことはなかった」との意見が多く出されており、市は今回の対応が妥当だったかどうか検証する中で、並行して見直しを進める。

芭蕉句碑など68件を地域文化財に選定(12/2)

市教育委員会は、昨年度創設した地域文化財顕彰制度に基づき、松尾芭蕉の句碑など68件を選定した。八丁畷駅(川崎区)付近にある芭蕉の句碑は、この地で詠んだとされる「麦の穂を たよりにつかむ 別れかな」の句が刻まれている。芭蕉の句碑は影向寺(宮前区)にある「春の夜は さくらに明て しまひけり」も選定された。地域文化財は市民文化や地域風土に根ざして継承されてきた文化財を、市内の社寺や町内会などの推薦により選んだもので昨年度分を含め計131件となる。

浮世絵名品が川崎駅前に ギャラリー開館式典(12/2)

市が約1億円をかけて整備を進めてきた「川崎浮世絵ギャラリー 斎藤文夫コレクション」が、「川崎駅前タワー・リバークビル」(川崎区)に3日オープンする。3年前に閉館した「川崎・砂子の里資料館」が所有する浮世絵コレクションを活用した専用ギャラリーで、開館記念展では約4千点のコレクションの中から選び抜いた肉筆画(原画)などの名品を展示。2日の内覧会で斎藤文夫さんは「50年あまり集めてきたコレクション。川崎の新名所として日本の宝である浮世絵を世界の人々に見てもらいたい」とあいさつした。

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