「市ふれあい館」元館長 裵重度さん死去(11/23)

マイノリティの権利保障を目指し、様々な差別をなくす活動に取り組んだ社会福祉法人青丘社前理事長の裵重度氏が23日療養中の自宅で死去した。80歳。市ふれあい館の開設に情熱を注ぎ館長を20年間務めたほか、在日コリアンの指紋押捺拒否、児童手当獲得、公営住宅入居資格、市外国人市民代表者会議の設立などの運動を牽引した。市の友好都市韓国・富川市との草の根交流の発展に努め2016年富川市名誉市民。04年に神奈川文化賞、20年に市社会功労賞を受賞。

物価高騰で学校給食費値上げ 来年度から(11/22)

市教育委員会は22日、2025年度から小中学校で給食費を値上げすることを市議会文教委員会で報告した。1食当たり小学校で47円、中学校で56円の値上げ。給食費の改定は小学校で6年ぶり、中学校で7年ぶり。年間で9千円前後の保護者負担増の見通し。近年の物価高騰で保護者から徴収する給食費では食材費を賄えず22,23年度は国の交付金で補い、24年度は市の学校給食運営基金を取り崩して保護者への負担を回避した。

「新市民ミュージアム」ばら苑との一体整備 市が基本計画案(11/21)

2019年10月の台風19号による浸水被害で休館中の「市市民ミュージアム」(中原区)について市は21日、「新たなミュージアムに関する基本計画案」を発表した。多摩区の「生田緑地ばら苑及び周辺区域再整備エリア」に移転新設する内容で、ばら苑との一体的整備を検討する。再整備エリアは約3.5㌶、新ミュージアムの想定延べ床面積は約9500~1万1500平方㍍。最短で2031年度の開設を見込む。

企画展「風船爆弾、本土決戦準備と女の子たちの戦争」 明大平和教育登戸資料館(11/20)

太平洋戦争末期に旧日本軍が強い期待をかけた風船爆弾に焦点を当てた企画展「風船爆弾作戦と本土決戦準備―女の子たちの戦争―」が明治大学平和教育登戸研究所資料館(多摩区)で20日から来年5月31日まで開催される。同大生田キャンパス敷地内にあった旧陸軍登戸研究所で研究・開発された風船爆弾は「決戦兵器」と位置付けられ、13~16歳の女学生の動員で和紙を貼り合わせた直径約10㍍の風船爆弾の気球部を製作、米国本土へ向け9300個が発射された。同展ではその結末や陸軍がなぜ強くこだわったか、本土決戦準備などを明らかにする。

点在の点字ブロック改善へ地下街「アゼリア」 市議会委で請願採択(11/21)

JR川崎駅の地下街「アゼリア」に点字ブロックが繋がっておらず利便性や安全性の配慮が乏しいとして市に整備を求めたNPO法人市視覚障害者福祉協会(関山進会長)の請願が21日、市議会総務委員会で全会一致で採択された。アゼリアは1986年10月開業の地下商業施設で市出資法人「川崎アゼリア」が経営。地下の通路は「公共歩道」に位置づけられ、誘導用や階段前など警告用ブロックは部分的に設置されていたが、連続しておらず途中で途切れていた。

新キャラのヘイト「言わザル、書かザル、拡散せザル」 ネットヘイト解消へ(11/19)

市は、インターネット上でのヘイトスピーチ解消に向けたキャンペーンを始めた。啓発動画「シャットアウト!ネットヘイト」を作成、新しいキャラクター「ヘイト言わザル」、「ヘイト書かザル」「ヘイト拡散せザル」の「三猿」がだるまを掛け合わせたデザインで登場、ネットヘイトをお締め出そう!と強く呼び掛ける。今後゙、X(旧ツイッター)等のインターネット広告を中心に発信していく。

ICTの活用で救急隊と医療機関の情報共有 搬送先選定の効率化(11/18)

市消防局は18日から、救急活動時間の短縮と救急隊員の負担軽減を図るため、ICT等を使って救急隊と医療機関との情報の連携する実証実験を始める。現在、電話で搬送先医療機関の受け入れ可否の確認をしているが、傷病者の症状や血圧、体温等の情報をタブレット端末に入力記録し、医療機関側と情報を共有することで搬送先の選定や医師への引継ぎ時間の短縮を図る。同実験は宮前、麻生、多摩区で18日から来年1月中旬、中原、高津区で12月中旬来年2月中旬の実施予定。

市制100周年記念「かわさき多摩川マラソン」に7千人(11/17)

等々力陸上競技場(中原区)を発着点に多摩川河川敷などを走る「かわさき多摩川マラソン2024」が17日、開かれた。1968年に「川崎市民マラソン」として始まった同大会は、今年は川崎市制100周年記念大会として計約7千人が参加した。3㌔と車いすランのスターターをサッカーJ1・川崎フロンターレ元選手中村憲剛さんが務め、市出身でパラリンピック水泳金メダリストの成田真由美さんが車いすランに参加した。

共に生きる街づくり50年「青丘社」 桜本で記念式典

在日コリアン集住地区の川崎区桜本で共に生きる街づくりに取り組んできた社会福祉法人青丘社の設立50年を記念する式典が16日、地元の在日大韓基督教会川崎教会で開かれた。青丘社は入園拒否という民族差別を契機に設立した桜本保育園を出発点に、その後「誰もが力いっぱい生きるために」を理念に差別をなくすための公的施設「市ふれあい館」や保育園の運営、高齢者・障害者の福祉サービスなどを地域と共に行ってきた。式典では三浦知人理事長や裵重度前理事長の挨拶、在日高齢者交流サークル「トラヂの会」のハルモニたちの朝鮮の歌や踊りが披露された。

38階建ての超高層ビル 登戸駅前再開発来年着工(11/15)

登戸駅前地区市街地再開発準備組合と東急不動産、小田急不動産、東急の4者は15日、JR・小田急線登戸駅前(多摩区)で進めていた再開発事業を来年度着工すると発表した。駅南側の約6千平方㍍に高さ140㍍、地下2階・地上38階、延べ床面積約6万3500平方㍍の超高層ビルで、1~4階の低層部はレストランなどの商業施設、5~38階の高層部は約450戸の住宅を設ける。2階部分には駅からの既存デッキとつながる新たな歩行者空間や立体広場などを整備する。2029年度完成予定。

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