社会福祉法人「母子育成会」(川崎区)の資金流用事件で、県警は28日、元理事長深瀬亮一容疑者(68)を業務上横領の疑いで再逮捕した。2022年4月~5月頃、法人口座から計約510万円を自身の不動産を管理する会社の口座に振り込み横領した疑い。県警が立件した金額は今回を含めて計約1430万円。県警は同法人からは約2億3500万円の告訴状を受理、さらに裏付け捜査を進める。
元理事長に損害賠償の提訴検討 社福法人「母子育成会」(5/14)
社会福祉法人「母子育成会」(川崎区)の資金の私的流用問題で同法人は14日、業務上横領容疑で逮捕された元理事長深瀬亮一容疑者(68)に対し損害賠償訴訟を検討していると明らかにした。同法人の内部調査では私的流用額は約8億5千万円、公訴時効(7年)が成立していない約2億3500万円分の告訴状を提出、逮捕は時効に一番近い200万円分の容疑の認識という。同法人運営の認可保育所や高齢者施設などは別の社会福祉法人に事業譲渡が完了している。
横領容疑で社福法人元理事長逮捕 「母子育成会」(5/8)
社会福祉法人「母子育成会」(川崎区)の資金を横領したとして県警は8日、同法人の元理事長・深瀬亮一容疑者(68=幸区)を業務上横領容疑で逮捕した。2018年6~8月頃、法人の資金200万円を所有する競走馬の費用や女性との遊興費などに充て着服した疑い。県警は昨年8月、約2億3500万円の業務上横領容疑の告訴状を受理、捜査していた。同法人へは市から18~22年度、毎年約20億円を介護給付費や補助金などとして支払っていた。
監査は前例踏襲的機能せず 母子育成会の検証報告書(3/14)
社会福祉法人「母子育成会」(川崎区)の元理事長が法人の金約8億5千万円を私的に流用していた問題で、市は14日、同法人への監査などについての検証報告書を公表した。県から市に監査権限が移った2016年度から経営状況が厳しいことを認識していたが、監査は同じ項目を前例踏襲的に行い、特別監査への切り替えや改善勧告等の措置をとらず、組織的な情報共有も怠っていた。理事などに市の元幹部職員が就任していたが、監査への働きかけなどは確認されなかったとした。元理事長については同法人が刑事告訴し、県警が捜査を続けている。
薬誤投与で死亡事故報告せず 多摩病院(3/10)
市は10日の市議会予算審査特別委員会で、市立多摩病院で2017年に男性患者が別の患者に使用予定だった人工透析用の薬を投与されて死亡する事故があり、病院が医療法に基づく「医療事故調査・支援センター」に報告していなかったことを明らかにした。森有作病院局長は「(報告には)遺族の了承が必要だと誤って認識していた」と説明。この事故をめぐっては県警が元臨床工学技士(62)を業務上過失致死容疑で書類送検し、元技師はその後退職した。
障害児寝かしつけ死亡訴訟で和解 過失は重大(11/15)
市の障害児支援施設の市中央療育センター(中原区)で2016年に短期入所中の男児(当時9)が寝かしつけた職員が寝入ったことで窒息状態になり死亡した問題で、両親らが施設を運営する社会福祉法人「同愛会」(横浜市)などに損害賠償を求めた訴訟の控訴審が15日、法人側が両親らに解決金3600万円を支払う内容で和解が成立した。一審判決は寝かしつけた職員の寝入ったことへの過失の認定にとどまり虐待と認められなかった。東京高裁は「過失は看過しがたく重大」と指摘、法人側が市の定める障害者虐待防止手引きの順守が盛り込まれた。
川崎店前の街路樹伐採でBM社員逮捕 全国初(1/30)
中古車販売大手ビッグモーター(BM)の店舗周辺で街路樹が枯れるなどした問題で、県警捜査1課と川崎臨港署などは30日、川崎店(川崎区)前の街路樹の伐採に関与したとして、器物損壊の疑いで同社社員(51)を逮捕した。街路樹問題での逮捕は全国初。同社従業員と共謀して2022年10月12日、川崎店前の歩道上で、オオムラサキツツジ6本を切断損壊したとしている。市は昨年8月、県警に被害届を提出した。
植栽6株の伐採認める ビッグモーター市に説明(8/1)
市は1日、中古車販売大手ビッグモーターの店舗前にあった植栽6株を同社側で伐採したとの説明を受けたことを明らかにした。現地確認したところ「川崎店」(川崎区)前の歩道にあったオオムラサキツツジ6株が切り株だけになっていた。「東名川崎インター店」(宮前区)では2018年に腐食し折れていたヤナギ1本を市が伐採した。折れた経緯はわからないとしている。今後市は被害届を出す方針で、損害賠償請求も検討している。
肺がん疑う所見2度共有されず 井田病院で医療事故(11/24)
市立井田病院(中原区)は24日、肺がんで死亡した高津区の80代の女性について、2度にわたりCT検査での肺がんを疑う所見が院内で共有されず、治療の機会を逸する医療事故を起こしたと発表した。女性は足の骨折などで2017年と21年に入院、放射線診断科医が肺がんの疑いの検査報告書を作成したが、いずれも所見が主治医と共有されなかった。今年5月に心不全で救急搬送され内科の主治医が過去の報告書の肺がんの疑いの記載を見つけ、抗がん剤治療をしたが8月に亡くなった。
職員による大規模停電調査報告書 市発注の水道工事(10/7)
市発注の水道工事が原因だった5月の大規模停電について、市上下水道局は7日の市議会環境委員会で職員による事故調査報告書を公表、事故原因は受注者の施工上の不備と結論づけた。受注業者は事故4日前に東京電力との協議を忘れたことに気づいたが、既に工事予定を周知していたことから東電側に立ち合いを求めず行い、麻生区の市道の地中に挿入したパイプが送電線を破損した。市や横浜市、町田市など約7万戸停電、小田急線が一時運転を見合わせた。