福田市長は5日の定例記者会見で、「KAWASAKIしんゆり映画祭」での従軍慰安婦をテーマにした映画「主戦場」の上映を巡る問題について、上映への懸念を伝えたことは「適切だった」と述べた。出演者の一部が上映さし止めの提訴をしており、市が係争中の作品を上映すると裁判の有利、不利に関わったと捉えられる恐れがある。作品の内容については一切言及しておらず、表現の自由の侵害という類の話ではないとの見解を示した。
ノーベル賞吉野さん川崎で研究開発(10/9)
リチウムイオン電池を開発した旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)が9日、今年のノーベル化学賞を受賞したことを受け、福田市長は吉野さんが川崎技術研究所で研究開発に携わったことに触れて祝福のコメントを出し、「受賞が市内の研究者の励みとなり、今後の研究開発の進展や産業イノベーションの創出にも弾みがつくと期待している」とした。吉野さんは1982~92年に同研究所に勤め、繰り返し充電できるリチウムイオン電池の原型を完成させた。
市バス運賃値上げは必要 市長会見で(9/3)
福田市長は3日の定例会見で、市が10月の消費税増税に合わせて計画していた市バス運賃の値上げを断念したことについて「値上げは必要不可欠なもので残念だ」と語った。増税分の転嫁に値上げを限ることで、220円にするはずの運賃は210円にとどまることになり、市長は「利用者にとって歓迎なのかもしれないが、近い将来経営状況は悪化する。できるだけ早く値上げを認めてもらえるようにしたい」と話し、国との協議を継続するとした。
来年度予算編成へ要求 連合神奈川と川崎地域連合(9/2)
連合神奈川(柏木教一会長)と川崎地域連合(藤吉誠一郎議長)は2日。市の2020年度予算編成に向けた政策・制度要求を福田市長に提出した、連合神奈川は中小企業への積極的な支援、障害者雇用のさらなる推進、食品ロス削減の取り組みなど24項目。川崎地域連合は、JR南武線の輸送力増強と駅の安全対策としてJR武蔵小杉駅の混雑緩和、「介護離職者」が多いことを踏まえ、仕事と介護の両立に向けた啓発活動を企業とともに展開するよう要求した。福田市長は「南武線の問題はハード面での対策が進まず、ソフト面で対応しているがみんなで協力して解決をしていきたい」と話した。
総額3億円余 市に大口寄付相次ぐ(8/26)
福田紀彦市長は26日の臨時会見で、市に大口の寄付が相次いだことを明らかにした。総額3億円余に上り、障害者福祉などに充てるため、これらを盛り込んで一般会計補正予算案を9月の市議会定例会に提案する。昨年9月に亡くなった女性の遺族が障害者福祉に役立ててほしいと約2億9百万円の寄付を申し出たほか、昨年12月に亡くなった別の女性は遺書に、遺産約3千9百万円を高齢者福祉のために寄付するとした。また教育環境の充実に向けて市内の女性が4月に4千3百万円の寄付を申し出たという。福田市長は「地域への愛着、次世代への心配りに感謝する。気持ちに応えられるように活用する」と語った。
パブコメ過去最多の1万8千通 ヘイト罰則条例(8/19)
市が成立を目指しているヘイトスピーチに刑事罰を設ける全国初の条例へのパブリックコメントが1万8千通に達したことを、19日の定例会見で福田市長が明らかにした。市のパブリックコメントでは過去最多で、これまでの最多は3月に実施した鷺沼駅周辺の再開発に関する1万7829通(意見件数は2万3714件)。福田市長は「賛成、反対のどちらが多いかを問うものではないことが前提だが、条例に賛意を示すものが多いと聞いている。市外、県外からも意見が寄せられ、関心の高さは想定通り。受け止めるべき意見をしっかり受け止めていく」と話した。
ヘイト罰則条例パブコメに数千件の意見(8/6)
福田市長は6日の記者会見で、本年度中の制定を目指しているヘイトスピーチに罰金刑を科す差別禁止条例について、市のパブリックコメント(意見公募)に市内外から相当な件数が来ていると語った。パブコメには数千件寄せられており、これまで百件以上の意見が寄せられることはほとんどなく異例の多さとなっている。インターネット上ではパブコメに参加するように賛否双方が呼びかけ、反対する人からは「日本人に対するヘイトだ」などの意見もあり、市長は「(ホームページで公開している)素案を読んだうえで意見を寄せてほしい」と話した。
市長がタイ・ベトナムを訪問 川崎港の売り込み(7/5)
福田市長は5日の定例記者会見で、11~17日にタイとベトナムを訪問することを明らかにした。両国は川崎港とコンテナ定期航路があり、日本に輸出している企業や政府関係者に同港のPRと利用を呼び掛ける。タイではすでに川崎港を利用している冷凍食品大手のニチレイグループの食品加工工場や生産拠点のあるエアコン大手の富士通ゼネラル(高津区)、ベトナムでは輸出した商品を東扇島の倉庫に保管している現地食品メーカや友好港ダナン港などを訪問する。また市内には多くのベトナムの実習生が働いており、日本語教育の現場視察も行う。
全国初ヘイト規制に刑事罰条例 市長表明(6/19)
福田市長は19日の市議会本会議で、市が制定を目指しているヘイトスピーチ規制などを含む差別根絶条例について「表現の自由に留意しつつ、一定の要件に該当する差別的言動の禁止規定をはじめ、当該言動を繰り返し行う者に対しては行政刑罰に関する規定を設ける」と述べ、刑事罰を導入する方針を明らかにした。市内ではヘイトスピーチの被害がやまないことを踏まえ、条例の実効性を確保するためには厳しい措置が必要と判断した。条例が成立すればヘイトスピーチに刑事罰を設けた全国初のものとなる。
カリタス小支援1学期末まで延長 市長(6/18)
多摩区でスクールバスを待っていた私立カリタス小の児童らが殺傷された事件で、福田市長は18日の定例記者会見で、カウンセラーの派遣など同校への支援を1学期が終わるまで続けることを明らかにした。その後も必要に応じて続ける方針。市は市精神保健福祉センターのカウンセラーを2人態勢で常時派遣しているほか、登下校に市バスを有償で貸与している。また事件で自殺した容疑者の親族が引きこもりがちだとして市に相談していたことで、市長は事件とは別に引きこもり支援について各相談機関の具体的対応を調査していると話した。