市は8日、昨秋の台風19号による浸水被害についての検証報告書案を公表した。多摩川の水が排水管を逆流して市街地にあふれたことを教訓に、排水管の水門の操作手順を改訂し、今後は逆流が確認された場合には全閉するとした。逆流把握のため、今夏までに排水管内に水位、水流系などの観測機器の設置も盛り込まれた。等々力緑地の浸水に関しては、多摩川が増水し排水されなくなった雨水などが内水氾濫を起こし、緑地内の市民ミュージアムなどに流れ込んだと推定。地下収蔵庫の浸水に対しては想定外の内水氾濫によるもので必要な対策は取られていたとした。今後は土のうの設置や増水した排水ポンプで、施設内への浸水を防ぐ方針を示した。