台風19号の記録的な豪雨により中原区の武蔵小杉駅や47階建てマンションの電気設備が冠水し、大きな影響が出た。JR武蔵小杉駅では15日新南改札(横須賀線口)が一時使えなくなり、ホームに上がるエスカレーターとエレベーターも止まり朝夕のラッシュ時には長い行列ができた。またタワーマンションでは地下3階の配電設備が水につかり、停電が発生、エレベーターは動かず、水道も使えない状況となった。水害対策用の止水版が設置されていなかったことが要因の一つとの指摘もある。
記録的な豪雨で市内の河川氾濫 台風19号(10/12)
伊豆半島に上陸した台風19号の影響で、市内では12日夜に平瀬川が氾濫するなど各地に被害が出た。高津区と中原区の多摩川支流に近い5か所以上で浸水があり、約1360件の被害があった。避難所に避難した人は過去最多の33,150人で、高津区では60代男性が浸水した自宅で死亡した。中原区の特別養護老人ホームは1階が浸水し、入所者約120人が上階に避難した。市は空いている市営住宅など76戸に長期避難者を受け入れる。また川崎区沖に台風を避けて停泊中のパナマ船籍の貨物船が沈没し、乗組員12人のうち4人は救助されたが中国人ら7人死亡1人が行方不明。
ノーベル賞吉野さん川崎で研究開発(10/9)
リチウムイオン電池を開発した旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)が9日、今年のノーベル化学賞を受賞したことを受け、福田市長は吉野さんが川崎技術研究所で研究開発に携わったことに触れて祝福のコメントを出し、「受賞が市内の研究者の励みとなり、今後の研究開発の進展や産業イノベーションの創出にも弾みがつくと期待している」とした。吉野さんは1982~92年に同研究所に勤め、繰り返し充電できるリチウムイオン電池の原型を完成させた。
森永製菓の特許で体脂肪抑える大福が誕生 川崎区の末広庵(10/9)
川崎区東田町の和菓子店「末広庵」が森永製菓の特許技術を使って新商品の大福「エンゼルのほっぺ」を完成させ、9日に市内外7店舗とインターネット通販で販売する。市は川崎信用金庫などと連携して大企業の開放特許を市内の中小企業の新商品開発支援に活かす取り組みを進めており、その一環。大福に使う餅は時間がたつと固くなり添加物を加えることが多いが、独自の製法により無添加で柔らかさを保ち、特許技術で従来製品よりカロリーを10~15%抑えられるという。1個160円(税込み)で、森永は特許料を取らず末広庵は商品1個につき1円を市民団体「『音楽のまちかわさき』」推進協議会に寄付する。
嫌韓報道を批判 高津区の言論誌「arc」最新号発刊(10/3)
言論誌「arc」を刊行している高津区の出版社レイラインは、最新号を3日全国書店で発売する。市役所で会見した編集長の東郷礼子さんは、日韓関係が」顕著に悪化し始めた4月頃に嫌韓報道を特集に据えることに決め、不要な対立を煽る言説の嫌韓報道には与しないと述べた。表紙の色をれいわ新選組が参院選でイメージカラーにした鮮やかなピンク色にし、キャスターの金平茂紀さんの新連載コラムや鳩山由紀夫元首相のインタビュー、自身による韓国ルポなどが掲載されている。A5版160㌻、税抜き1200円。
ふるさと納税減収対策 フロンターレグッズや工場夜景巡りなど145品目追加(10/1)
ふるさと納税の寄付に伴う住民税の減収が続く市は1日、これまでの返礼品19品目を大幅に拡充し、民間事業者からの提案公募などで新たに145品目を追加すると発表した。2018年の減収額は56億4900万円で全国ワースト4位。新たな返礼品は19年の川崎フロンターレ全選手のサイン入りユニホーム(限定30着。寄付額10万円)、タクシーで臨海部の工場夜景を楽しむツアー(同3万4000円)、川崎ブレイブサンダースの観戦チケット(同9000円)、最高はノンアルコールの「ライスワイン」(24本入り)で同27万5000円以上。民間ネットの専用サイト「ふるさとチョイス」と「ふるぽ」で受け付ける。
テレビ電話で手話通訳 区役所窓口10月1日から試行(10/1)
市は10月1日から区役所を訪れる聴覚障害者への窓口サービスを拡充するため、各区役所と市聴覚障害者情報文化センターをテレビ電話でつなぎ、手話通訳サービスを試行実施する。今年4月から始めた多言語通訳システムを応用し、各区役所・支所の窓口に3台ずつ配備したタブレット端末を介して行う。市では現在、聴覚障害者からの依頼に応じ、各区役所の窓口に同センターから手話通訳者を派遣しており、依頼は月300件程度。これまでは手話通訳者や要約筆記者を事前予約するなどの対応が必要だった。2021年度からの本格導入を目指す。
羽田連絡道路に初の橋桁 20年度完成に向け(9/30)
市は30日、川崎臨海部と多摩川対岸の羽田空港跡地地区を結ぶ「羽田連絡道路」の建設現場を報道陣に公開した。同道路は市の国道409号と都の環状8号を片側1車線でつなぐ計画で2017年に着工した。現在は橋脚全6基が完成し、この日初めて橋桁がかかった。羽田側から2基目となる橋脚の上に千葉県富津市の工場で組み立てられた約70メートルの橋桁を取り付けた。完成時には歩行者専用道路も設けられるが開通は当初より半年遅れ、2020年度内となる見通し。
五輪英国チームを花で歓迎 地下街アゼリア(9/28)
市主催の「花展2019 GO GB~ようこそ英国チーム~」が28日、JR川崎駅東口地下街アゼリアで始まった。来年の東京五輪・パラリンピックで英国チームが市内で事前キャンプを行うことから歓迎の気持ちを表現した。29日までの1次展では草月流の石川龍さんをはじめ、市や各区の文化協会、市内企業、中学、高校の華道部が手掛けた生け花18作品が展示された。
川崎区の訪日外国人病院「不可」 県・市などの検討会中間報告(9/27)
川崎区で医療法人「葵会」(東京都)が訪日外国人に最先端医療を提供する「医療ツーリズム」の専門病院を開設することで、県、市、地元医療関係者などによる検討会(会長・新江良一県病院会長)は27日、専門病院の開設は「現時点で不可」の中間報告書を発表した。医療法上、専門病院は自由診療に特化すれば自由に開設できるが、専門病院の乱立は人材流出など地域医療へのマイナスの影響があり、現時点では認めるべきでないとした。医療ツーリズムの受け入れは、「経営上の効果が期待できる」とし、地域の病院や医療機関の人材や病床数などを踏まえ、「余力の範囲内を原則とすべき」とした。

