市政ウォッチャー

川崎市名誉文化大使を務めるソプラノ歌手の雨谷麻世さんが、市内で09年10月に開いた環境チャリティーコンサートの収益金から20万円を市緑化基金に寄付した。雨谷さんは市出身。05～07年に市文化大使を務めた。

多摩区で09年11月、当時3歳の女児が虐待死した事件について、有識者6人からなる市児童福祉審議会第4部会は、事件の1年3ヶ月前に宮前区保健福祉センターが市中央児童相談所に「虐待の可能性がある」と通告していたにもかかわらず、双方の機関が積極介入しなかった点を問題として、関係機関による責任の明確化や連携の不足を指摘した検証報告書を、市長に提出した。

「第５回手づくり楽器アイデアコンテスト」（「音楽のまち・かわさき」推進協議会主催）が、高津市民館で開催された。一次審査を通過した14組が演奏を行い、埼玉県三郷市の西本健さんの「一弦」が大賞に輝いた。

学生たちが川崎の見どころを30秒間のCM映像で紹介する「川崎市イメージアップCMコンテスト2009」（市主催）の最終審査を兼ねた上映会が、ラゾーナ川崎内プラザソルで開かれた。高校、短大、大学、大学院、専修学校に在籍する学生を対象とし、3回目となる今回は過去最多の52作品の応募があった。最優秀賞は洗足学園音楽大の松本翔さんの作品「川崎７Days」に決定。

市は、南部地域療育センターなどが入居する「市福祉センター」（川崎区日進町）の再編整備基本計画の素案を発表した。2014年度をめどに、隣接する同センターグラウンドなど計約1,910㎡の敷地に「（仮称）川崎区内複合福祉施設」を新設する方針を掲げている。

市は、資産や負債を表す貸借対照表や行政サービスに要した全体コストなど、08年度末の市の財政状況を発表した。今回から、売却可能資産なども取り入れた「総務省方式改訂モデル」を採用した。市財政局は「人件費などのコスト削減が着実に進む一方、生活保護費の増加や待機児童対策に向けた保育所整備など、社会保障費などの負担が増えている」と話している。

川崎の見どころをまとめた「川崎産業観光読本」の改訂版が、市内書店などで発売される。07年に出版されてから初の改訂で、08年に開設された東扇島東公園など、新たな人気スポットも網羅されている。市や川崎商工会議所などでつくる川崎産業観光振興協議会が発行。08年に初開催された川崎産業観光検定（川崎商工会議所主催）の公式テキストとして出版され、初版の2,000部はほぼ品切れ状態となっている。

私的整理手続き下で経営再建中の老舗百貨店「さいか屋」は、不動産の所有や売買を手掛けるMM投資組合（都中央区）へ川崎店を売却すると発表。売却後に賃貸し直すリースバックの手法により、店舗は当面営業を続ける。売却額は76億円で、売却益に基づいた再生計画を取りまとめて立て直しを急ぐ。

市が全市立学校に設置する地デジ対応テレビ計約5,400台の導入契約について、共産党の市古映美市議が市議会で代表質問を行った。5,400台のテレビは16件の契約に分けて入札が実施されたが、落札した2社は事前に全契約に入札意思を示しながら、落札した入札以外を辞退しており、市古市議は「2社の1台当りの金額が15万6,345円で同じ。両者が事前に相談したと疑われる極めて不自然な契約」と質した。市側は「2社から『不適切な事実はない』と回答を得た。契約は適切」と答弁した。

市は、幸区の新産業研究開発拠点「新川崎・創造のもり」に、国の補助事業で整備予定の「ナノ・マイクロ研究開発支援センター（仮称）」への国の支援額が1億5,000万円に決まったと発表した。当初は30億円で施設を新築予定だったが、政権交代による事業見直しで、設備や付帯工事費のみとなった。支援センターは、慶応大、早稲田大、東京大、東京工大が共同でナノテクノロジーの医療、環境、エネルギー分野での応用などを研究する施設。