教科書採択に関する選定審議会(非公開)などの音声データを市教育委員会が非開示にしたのは市情報公開条例に違反するとして、元教員男性2人が市に取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は24日、市に開示拒否処分の取り消しを命じた一審の横浜地裁判決を支持し、市側の控訴を棄却した。市側は「音声データの一部が抜き出されるなどして発言者の意図が歪曲されて伝わる恐れがある」などと主張したが、判決は「具体的に想定しがたい」などとした。
富士通社員を非常勤講師に任用 市教委(4/22)
市教育委員会は22日、2014年に富士通㈱(中原区)と締結したICT(情報通信技術)環境の充実や次世代育成などの分野で連携・協力する包括協定を踏まえ、4月から来年3月までシニア社員4人を非常勤講師として任用すると発表した。民間企業に籍を置いたまま1年程度、授業を担当するのは全国初。川崎総合科学高校2人、川崎中学校、上丸子小学校に各1人を配属、週2~4日勤務する。シニア社員のキャリア形成を支援する同社が企業人材の活用を検討していた市教委に打診して実現した。
飛鳥時代の倉庫「橘樹歴史公園」に復元 来月18日開園(4/16)
7~10世紀の役所跡などがある国指定史跡「橘樹(たちばな)官衙(かんが)遺跡群」(高津区千年など)について、市教育委員会は「橘樹歴史公園」を5月18日開園すると発表した。全国で初めて飛鳥時代の倉庫が復元され、市民らの寄付で制作された古代衣装も試着できる。この遺跡群は現在の市域とほぼ重なる武蔵国橘樹郡の役所の倉庫などの痕跡があり、当時の地方行政の拠点の実態や推移を示し、2015年に市で初めて国史跡に指定された。公園整備は2022年に始まり、総事業費は2億6416万円、うち1億8634万円が倉庫の復元に。入園無料。
市立看護短大29年の歴史に幕 最後の卒業生70人(3/2)
本年度で閉学する市立看護短期大学(幸区)の卒業式が2日、同校で開かれた。1995年の開学以来2053人の卒業生を輩出してきたが、短大への進学者減少などで29年の歴史の幕を閉じた。卒業生は男性1人、女性69人で進学などを除き62人が医療機関などに就職予定。うち41人が市内に就職する。市は4年制の市立看護大を2022年度に開学、25年には大学院も開設予定。
出張費不正受給などで教職員ら232人処分 市教委(2/15)
市教育委員会は15日、出張旅費の不正受給と出退勤登録の義務違反で、校長と教頭を含む計78人の教職員らを戒告や減給の懲戒処分、154人を文書訓戒などの処分にした。今回の処分は資料が残る過去20年で最大規模。自家用車で出張して公共交通機関使用の手続きをした不正受給3回以上の75人を戒告、2回以下の61人を文書訓戒に。不正受給の総額103万9606円は全額返納された。出退勤登録の義務違反では教職員36人と監督責任の管理職60人を処分した。
友達に薦めたい読書コン入賞153点 東京応化科学技術振興財団(2/9)
科学教育の普及・啓発を目的に東京応化科学技術振興財団(中原区・藤嶋昭理事長)が主催する小学生対象の「友だちに薦めたいこの1冊コンクール」の入賞作品が9日発表された。42冊の推薦図書を対象に「読書感想文」、絵やイラストで表現する「本の帯」、短い言葉で紹介する「ポップ」の3部門に4062点の応募から藤嶋昭賞など入賞作品計153点が選ばれた。同財団は2014年から市内外の小中高校に約30万冊の図書を寄贈、出前授業なども行ってきた。
学習評価法を年度途中変更 保護者の声で市立菅中(2/9)
市教育委員会は9日、市立菅中学校(多摩区)が保護者の指摘を受け、年度途中に一部の教科で学習評価方法を変更したと明らかにした。評価方法は各学校の裁量で決定できるが、年度途中の変更は異例。同校の保健体育の評価基準は知識と技能1対4で市教委は妥当の判断だったが、保護者から昨年秋に「テストの点数の評価が低い」といった声が寄せられ、校長は音楽や美術と同じ知識と技能1対1に変更、前期分(4~10月)も評価し直した。
開学30周年を祝い記念イベント 市民アカデミー(12/9)
かわさき市民アカデミーの開学30周年を祝う記念イベントが9、10日の両日、市生涯学習プラザ(中原区)で開かれた。「学び続けることの意味」と題して福田市長、同アカデミー理事長の太田猛彦東大名誉教授、同顧問理事の藤嶋昭東大特別栄誉教授が鼎談。記念シンポは「新しい時代の市民大学」をテーマに坂口緑明治学院大社会学部教授が基調講演した。10日の記念フェスタでは、体験教室や講演+ディスカッション、古本市などを開催。
支援校就学は適法 重度障害児の両親最高裁で敗訴(12/6)
重度障害を理由に就学先を地元の公立小ではなく特別支援学校に指定されたのは違法として、市の男児の両親が市と県に損害賠償を求めた訴訟で最高裁第2小法廷は、6日付で両親側の上告を退ける決定をした。指定を適法とした二審東京高裁判決が確定した。男児は難病の「先天性ミオパチー」で人工呼吸器を使用、地元の市立小への就学を求めたが、市と県の教育委員会は18年3月通知で特別支援学校を指定した。
市立中の教諭盗撮で停職3か月(11/28)
市教育委員会は28日、女性のスカートの中を盗撮したとして、高津区内の市立中学校に勤務する男性教諭(40)を停職3か月の懲戒処分とした。教諭は同日付で依願退職した。3月31日、飲食店からの帰宅途中、川崎駅中央通路エスカレーターで携帯電話で動画撮影した。通行人が気づき、警察官に任意同行を求められ盗撮を認めた。県迷惑行為防止条例違反により書類送致され、7月26日付で不起訴処分に。教諭は本年度、年次休暇や病気休暇で一度も勤務していなかった。