2011年の東日本大震災でミューザ川崎シンフォニーホールのつり天井の一部が落下したのは施工不良が原因として、市が都市再生機構(UR)と清水建設など施工業者7社に約20億5千万円の損害賠償を求めた訴訟で、市は20日、請求を退けた東京高裁判決について上告を断念すると発表した。福田市長は「上告しても有利な結果を得られる可能性が極めて低い。苦渋の決断だが上告を断念する」とコメントした。同ホールを本拠地とする東京交響楽団と所属演奏家も、会場の変更などがあったとして約1億4千万円の損害賠償を求めていたが、同様に上告を断念した。
ミューザ天井崩落市の控訴棄却 東京高裁(11/7)
東日本大震災でミューザ川崎シンフォニーホール(幸区)のつり天井が崩落し、市などが建築主の都市再生機構(UR)など7社に計約20億5千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が7日、東京高裁であり一審の判決を支持し請求を棄却した。判決では、崩落の原因を金具の外れか破断とする市の主張について第三者の調査でも原因が特定されておらず、また建物の安全性を欠く瑕疵があるとする証拠もないとした。福田市長は判決内容を分析し、対応を検討するとコメントした。
訴え一部認め市に賠償命令 教科書採択巡る音声データ消去(10/24)
教科書採択を巡る会議の音声データを消去したことは違法だとして元教員2人が市に慰謝料など120万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日横浜地裁川崎支部であり、違法性を一部認め市に11万円の支払いを命じた。元教員は2014年9月、会議の音声データの開示を請求したところ担当課長がデータを消去し、開示を拒んだ。判決は会議の音声データは「客観的には不開示情報に該当する」とした一方、データの廃棄により開示拒否に対する異議申し立てができなくなったことで、「精神的苦痛を受けた」とした。原告側は音声データは開示すべきものとの判断を示さなかったことを不満として控訴する方針。
障害児就学訴訟 市争う姿勢(9/12)
障害を理由に本人や家族の意向に反して就学先を特別支援学校に指定したのは違法だとして、男児と両親が市と県に地元小学校への就学を求めた訴訟の第1回口頭弁論が12日、横浜地裁であった。両親は「幼稚園で同年代の子供達と生活したが、事故など危険なことはなかった。地域の小学校で友達と交流し、刺激を受けながら成長してほしい」と訴えた。市と県は特別支援学校が「最良の学び場」と主張し、請求の棄却を求め、争う姿勢を示した。
競輪撤退訴訟市の請求棄却 地裁判決(7/14)
川崎競輪場から県競輪組合(2015年解散)が撤退したことで損害を受けたとして、市が組合を構成する県と横浜市、横須賀市に対して5245万円の賠償を求めていた民事訴訟で、横浜地裁は14日、「競輪事業から撤退することに本来制限はない」と述べ、市の請求を棄却した。市は「内容を詳細に分析し、今後の対応を検討したい」とコメントした。