市は10月1日から区役所を訪れる聴覚障害者への窓口サービスを拡充するため、各区役所と市聴覚障害者情報文化センターをテレビ電話でつなぎ、手話通訳サービスを試行実施する。今年4月から始めた多言語通訳システムを応用し、各区役所・支所の窓口に3台ずつ配備したタブレット端末を介して行う。市では現在、聴覚障害者からの依頼に応じ、各区役所の窓口に同センターから手話通訳者を派遣しており、依頼は月300件程度。これまでは手話通訳者や要約筆記者を事前予約するなどの対応が必要だった。2021年度からの本格導入を目指す。
川崎区の訪日外国人病院「不可」 県・市などの検討会中間報告(9/27)
川崎区で医療法人「葵会」(東京都)が訪日外国人に最先端医療を提供する「医療ツーリズム」の専門病院を開設することで、県、市、地元医療関係者などによる検討会(会長・新江良一県病院会長)は27日、専門病院の開設は「現時点で不可」の中間報告書を発表した。医療法上、専門病院は自由診療に特化すれば自由に開設できるが、専門病院の乱立は人材流出など地域医療へのマイナスの影響があり、現時点では認めるべきでないとした。医療ツーリズムの受け入れは、「経営上の効果が期待できる」とし、地域の病院や医療機関の人材や病床数などを踏まえ、「余力の範囲内を原則とすべき」とした。
訪日外国人向け専門病院「認めるべきではない」 中間報告案(8/22)
医療法人社団「葵会」(東京都)が川崎区で訪日外国人に最先端医療を提供する「医療ツーリズム」の専門病院を開設する方針を示したことについて、県、市、地元医療関係者などによる検討会(会長 新江良一・県病院協会長)は22日、地域医療に影響を及ぼす可能性があるとして、現時点で専門病院の開設は「認めるべきではない」との見解を盛り込んだ中間報告案をまとめた。昨年6月に葵会が市に相談、県や市、地元医療関係者らが反発し、今年2月計画再検討の文書を提出したが、断念の意思は示していない。来年2月までに最終報告をまとめる方針。実現すれば国内初の専門病院になる見込み。
22年開学へ基本計画案 四年制市立看護大(2/23)
市は、3年後の2022年4月の開学を目指す四年制看護大学の整備基本計画案をまとめた。現行の市立看護短期大学(幸区)の施設を活用し、一学年の定員を80人から100人にする。四年制への移行は、医療の高度化やニーズの多様化への対応、看護人材の安定的な確保が狙い。介護が必要な高齢者を地域で支える仕組みづくりのカギとなる保健師の育成に向け、新たに保健師養成コースの設置を検討する。
30~50代男性の風疹抗体検査無料に 市12月から(11/19)
市は12月から、首都圏で患者が増えている風疹の予防接種を進めるため、患者の多い男性の抗体検査を無料にすると発表した。これまでは妊娠を望む女性とそのパートナーに限ってきたが対象を広げることで患者数を抑える狙い。市内の患者数は11日時点で82人で、年間一けた台が続いた15~17年度に比べ急増している。2018年度12月補正予算案に事業費8000万円を計上した。
中学生まで入院助成の所得制限廃止(10/15)
15日の市議会定例会で、小児医療費助成条例の改正案が賛成多数で可決された。1歳から中学生の入院にかかる保険医療費の自己負担分(未就学児2割、小学生・中学生3割)について所得制限を廃止して助成する。来年1月の入院分から適用し、翌2月から申請を受け付ける。所得制限の廃止で入院助成が1年間に、2千件余、約1億円増えるが、「経済的な心配なく、入院中の子供と寄り添える環境づくりが必要」としている。
市内病院で結核の集団感染(9/19)
市は19日、市内の民間病院で昨年8月から今年9月までの間、看護師7人、入院患者5人の計12人(20~70代)が結核に集団感染したと発表した。感染源は特定できていないが、いずれも回復に向かっていて感染拡大の恐れはないという。市は病院の管理体制に問題はなかったとしており、感染可能性のある接触者をすでに特定し、感染拡大の恐れがないなどとして病院名は明らかにしていない。
善意の髪を子どもの医療用かつらに 福祉理美容師ネット(7/31)
脱毛の子どもたちに医療用ウイッグ(かつら)を贈る活動を続ける福祉理美容師ネットワーク「Ribinet(リビネット)」は31日、ウイッグの素材を集めるヘアドネーション(寄付)」イベントを高津区の市生活文化会館(てくのかわさき)で行った。3台のカット台と訪問用理美容車1台が用意され、メンバー約30人が交代で、提供に訪れた人の髪を30センチ以上の長さにカットした。集まった髪の毛は中国のかつら工場でウイッグになるという。
NPO法人制作の視覚障害者「暮らしの手引き」(6/21)
NPO法人・川崎市視覚障害者福祉協会が、視覚障害者が受けられるサービスや生活に役立つ情報約70種類を「暮らしの手引き」として制作した。協会創立70周年の記念誌に収録されており、身体障害者手帳の申請方法や市の補助制度などの基本情報のほか、駅ではチャイム音が改札口、小鳥の鳴き声がホームの階段位置を示していること、衣服のタグに色や材質のメモを点字で打つと仕分けしやすくなるといった生活の知恵も掲載されている。記念誌は63ページで400部製作。
長寿時代の食生活 ワークショップ開催(5/19)
食事を楽しみながら長生きするコツを学ぶワークショップ「人生100年時代の食生活」が19日、ラゾーナ川崎プラザソル(幸区堀川町)で開かれ、約100人が参加した。医療、介護、栄養学などの専門家が5年ほど前から活動を続ける川崎南部摂食嚥下・栄養研究会が、成果を市民に還元しようと開催。中岡康代表幹事は「口から食べることで身体機能の低下や虚弱を防ぐことが大切」と話した。また看護師や管理栄養士らが「孤食をやめ、家族や仲間と食事すれば食欲も高まる」などと議論した。