市が市立井田病院の院内のレストラン事業者(東京都)に光熱水費を5年以上請求していなかったことが、28日の市議会決算審査特別委員会で明らかになった。未請求金額は約1145万円で、発覚後は事業者が支払いを拒否したため未請求額を55か月間に分割して徴収、その間の賃料を市の要領に基づき免除していた。この事業者は2012年からレストランと職員食堂を運営しているが、17年に光熱費の請求漏れが市の調査で判明、市側が事業者に謝罪し未請求分の支払いを求めた。請求額が公募時に市が示した光熱水費を大幅に上回ったこう見込み違いもあり、当初事業者は拒否した。田辺雅史病院局長は「他の市立病院でもレストラン事業者の経営は厳しく、代わりの事業者を確保するのが困難だった」と述べた。