市は15日、ヘイトスピーチに刑事罰を科す「市差別のない人権尊重のまちづくり条例案」公表した。市議会への提案を前に福田市長は、「市民の総意となる全会一致での成立を目指したい」と述べた。刑罰の対象となる差別的行為は、公共の場所で拡声器を使うなどし、外国出身者やその子孫に対し、「居住する地域から退去させることを扇動、告知する」「生命、身体、自由、名誉、財産に危害を加えることを扇動、告知する」「人以外のものにたとえるなど、著しく侮辱する」とした。市の勧告や命令に従わず、3回目のヘイトスピーチが認められれば氏名を公表した上で、警察や検察に刑事告発する。勧告や命令に当たっては、市長が有識者らでつくる審査会の意見を聴く。刑事裁判で有罪となれば最高50万円の罰則が科せられる。
刑事罰要件を厳格化 公募意見受けヘイト条例素案を修正(11/14)
市は14日、ヘイトスピーチ条例についてパブリックコメントなどの意見を反映し、「表現の自由」への配慮から刑事罰を科す対象や要件を厳格化するなど素案を一部修正するとした。市長が発する勧告や命令に関して「有効期間を明確にすべき」との意見を受け6か月の有効期間を設けたほか、勧告や命令を出す際のヘイトスピーチを禁じる地域をその都度定めるとした。また差別的言動の構成要件について素案の「多数の者が一斉に大声で連呼」との記載は定義が難しいとして削除、「特定国出身者などを著しく侮蔑する」との要件についても、「人以外のものにたとえるなど、著しく侮辱」と文言を変えた。
ヘイト条例素案賛成64% 意見公募に2万6514件(11/14)
市は14日、ヘイトスピーチに罰金刑を科す全国初の条例素案に対するパブリックコメントが18,243通寄せられ、賛成は約64%、反対約26%だったと発表した。意見総数は26,514件で、ともに市が実施した意見募集としては過去最多。行政刑罰に関する意見は4,639件で、明確に賛成としたものが3,946件(約85%)あり、反対意見としては「罰則規定は過剰で、緊急性などがない」「罰則規定を設けても差別はなくならない」などがあった。
川崎ものづくりブランド12件を新たに認定(11/13)
市内の中小企業が手掛けた製品や技術を審査し、市や商工会議所が販路開拓を支援する「川崎ものづくりブランド」の16回目の認定式が13日開かれ、新たに12件が認定された。ミートエポック(多摩区)の「エイジングシート」と呼ばれる熟成食材製造用シートは、明治大学との産学連携事業で安定した品質の熟成肉などを製造でき、ROX(中原区)が開発した客数予測のAIシステムは、気温や降水量などを基に45日先までの客数を予測し商品の作り過ぎや食品ロスの削減効果が期待できるという。
過去最長の市災害対策本部を廃止(11/12)
市は12日、台風19号の接近に伴い設置した災害対策本部について、市内で唯一残っていた避難所の「久地いこいの家」(高津区)が解消されたため廃止した。対策本部の設置期間は31日間で2011年の東日本大震災の26日間を上回り過去最長。対策本部は地域防災計画で、新たな災害発生の恐れがなく、応急対策がおおむね完了したときに廃止するとしており、避難所解消のほか市街地に冠水がなく道路の清掃などもほぼ完了したと判断した。
ミューザ天井崩落市の控訴棄却 東京高裁(11/7)
東日本大震災でミューザ川崎シンフォニーホール(幸区)のつり天井が崩落し、市などが建築主の都市再生機構(UR)など7社に計約20億5千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が7日、東京高裁であり一審の判決を支持し請求を棄却した。判決では、崩落の原因を金具の外れか破断とする市の主張について第三者の調査でも原因が特定されておらず、また建物の安全性を欠く瑕疵があるとする証拠もないとした。福田市長は判決内容を分析し、対応を検討するとコメントした。
市長「市の対応は適切」 「主戦場」上映問題(11/5)
福田市長は5日の定例記者会見で、「KAWASAKIしんゆり映画祭」での従軍慰安婦をテーマにした映画「主戦場」の上映を巡る問題について、上映への懸念を伝えたことは「適切だった」と述べた。出演者の一部が上映さし止めの提訴をしており、市が係争中の作品を上映すると裁判の有利、不利に関わったと捉えられる恐れがある。作品の内容については一切言及しておらず、表現の自由の侵害という類の話ではないとの見解を示した。
市内の台風被害300億円 ミュージアムは72億円以上(11/5)
市は5日、台風15号と19号による市内の被害額が1日時点で約300億円に上ると発表した。市市民ミュージアムが(中原区)最も多く72億円以上(電気・空調設備などの被害30億円、収蔵品42億円と試算)。次いで住宅が71億円(全壊20棟、半壊など1300棟)。製造業や商店など中小企業の被害が約58億円(計307件)。土木関係では多摩川緑地のゴミ処理など河川が約46億円、道路が約11億円。市は被災者への災害見舞金の支給や道路・水路の補修、災害ゴミの撤去など緊急性の高い対策は5億円の予備費などで対応する。
市の対応に批判 台風19号浸水被害で住民説明会(11/3)
台風19号で浸水被害を受けた中原区上丸子山王町地区で3日夜、市の対応や今後の対策について住民説明会があり、予定を大幅に超す約200人が参加した。市は多摩川に雨水を排水する「山王排水樋管」のゲートを閉めなかった経緯を説明したが住民から批判が相次いだ。増水した多摩川から排水樋管を通じて水が逆流したことが浸水の原因とされるが、ゲートを閉めると雨水が陸地にたまるため「総合的な判断」で閉めなかったと説明した。
映画「主戦場」一転上映へ 中止を撤回(11/2)
麻生区で開催中の「KAWASAKIしんゆり映画祭」で主催のNPO法人「KAWASAKIアーツ」は2日、上映を中止した従軍慰安婦をテーマにした映画「主戦場」を最終日の4日に上映すると発表した。映画関係者や市民から「表現の自由が損なわれる」などと上映中止に反対する意見が相次ぎ、「上映実現に向けて前向きに協議している」とのコメントを出していた。1日夜、映画祭スタッフで投票を行い上映を決めた。

