市教育委員会は、本年度から開始した「新しい川崎市学習状況調査」の結果をまとめ7日、公表した。調査は小学4年~中学3年生の計63,083人が参加、従来のテスト評価方法では困難だった、異なる問題での結果の比較が可能になり、学校や学年、生徒の学習状況を経年で把握する。調査結果は一人一台の情報端末の学習ソフトと連携させ、一人ひとりの実態に合わせた問題を自動で生成、生徒は端末を活用して、自分の強みや弱みを把握できるようになり学習改善しやすくなるという。
土砂災害特別警戒区域10年前に指定 市八ヶ岳少年自然の家(6/8)
市教育委員会は8日、昭和52年に開設した長野県富士見町の「市八ヶ岳少年自然の家」が2013年に同県の土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に指定されていたと市議会文教委員会で報告した。警戒区域は土石流などの恐れがあるが直ちに危険がないとして、安全性に配慮しながら自然教室は当面継続する。老朽化が進む同施設の再編整備基本計画策定の方針は見送り、現在地での再編整備の妥当性や他施設活用の可能性などを含め、今年度中に方向性を取りまとめる。
看護大大学院を新設 25年度開学へ(6/7)
市は7日、市立看護大学(幸区)に大学院を新設すると発表した。今年度中に国へ設置認可を申請、2025年度開設を目指す。看護援助や患者家族の支援方法などの「基盤看護学」、小児から高齢者までの横断的な看護の実践方法などの「地域包括ケア」、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)支援の「助産師」の三つの専攻課程を設置する。初年度の定員は計23人。主に市内で働く看護師の入学者を想定、通学しやすい川崎駅周辺民間ビルのサテライトキャンパス整備の方針。
地域包括ケアについて市長特別講義 市立看護大(5/16)
市立看護大学(幸区)で16日、1年生約100人に医療福祉に関する市の課題について、福田市長が特別講義を行った。医療や福祉、地域が連携して高齢者らを支える地域包括ケアシステムの重要性を指摘。高齢世代を重視する国の制度に対し市では全世代を対象とし、要介護状態からの改善を目指す独自施策も紹介した。4年制に移行して2年目の今年、市内18人、県内42人、20都道府県から58人が入学した。
新校舎建設前に「大感謝祭」 朝鮮初級学校で地域交流(4/23)
川崎区桜本の川崎朝鮮初級学校は老朽化に伴う現校舎の解体を前に23日、交流イベント「かわさき大感謝祭」を開いた。現在の校舎は築50年を超えて雨漏りなどがひどく6月から解体が予定されており、地域の人たちに感謝を伝えようと学校を特別に開放してコロナ禍前まで恒例の「大交流祭」に代り4年ぶりに開催した。来春の新校舎完成まで子どもたちは横浜市内の別の校舎などで学ぶため、保護者会や卒業生、地域の商店、ボランティアらが協力して開かれた。
川崎大空襲78年 慰霊と体験を伝える(4/15)
川崎大空襲があった1945年4月15日から78年目のこの日、犠牲者159人の慰霊碑のある幸区の延命寺で慰霊の会が開かれた。同寺近くの都町ロータリーに逃げた市民約二百人が米軍の機銃掃射などで亡くなり遺体の多くが同寺に運ばれた。幸区出身の画家・小池仁さん(92)が当時の体験を語り、参加者12人が献花した。中原区の市平和館では、戦争への歩み、空襲に至る歴史に力点を置き、展示「戦時下の市民生活と川崎大空襲」が開かれている。
出張費不正受給で16人懲戒 小学校教職員(3/29)
市教育委員会は29日、市立南野川小学校(宮前区)で2018年4月から今年1月まで、702回計54万293円の出張旅費が不正に支給され、校長や教頭を含め在籍数のほぼ半数の教職員16名の懲戒処分を発表した。いずれも出張時に自家用車を使用したにもかかわらず料金を請求していた。同校はJR武蔵小杉駅からバスで20分ほどかかり交通の便が悪いため自家用車で通勤する教職員も多い。市は通勤での自家用車使用は認めているが、出張時は地震などで電車が止まった時以外は認めていない。
今春卒業生、介護福祉士に全員合格 市立川崎高福祉科(3/24)
介護福祉士の国家試験の合格発表が24日にあり、市立川崎高校福祉科(川崎区)の今春卒業生38人全員が合格した。2020年4月入学の生徒はコロナ禍により入学式の登校後約2か月間の休校、国家試験受験資格の65日間の施設実習は半数以上が中止に。学校側は郵送での課題提出、校内での実習などで対応するという厳しい学生生活での全員合格に、当日母校に集まった生徒からは喜びの声が響いた。
難病男児の就学指定訴訟 控訴審で損害賠償請求棄却(3/24)
難病「先天性ミオパチー」の男児の両親が重度障害を理由に就学先を希望した地元の市の小学校でなく県の特別支援学校に指定され精神的苦痛を受けたなどとして、市と県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で東京高裁は24日、請求を棄却した。判決では排せつや体位変換など常時介護や人工呼吸器の使用で両親や看護師の付き添いが必要だったと指摘し、「必要な教育的支援を受ける上で特別支援学校が適切とした判断は合理性が認められる」とした。
弔旗掲揚で市教委が独自基準 常時不掲揚校には求めず(3/15)
市教育委員会は15日、市立学校などでの弔旗の掲揚基準を定めた。市は昨年9月、国旗を半旗とするのは原則として国から通知が出た場合に限るとする内規を策定。市教委はこの基準に基づくとした上で、「現に、国旗または市旗を掲揚していない場合はこの限りでない」と付記、常時掲揚していない学校などでは対応不要とした。市立小中高校など175校のうち、常時掲揚しているのは中学校1校だけで、ほとんどの学校が除外される。