2019年の台風19号で浸水した市市民ミュージアム(中原区)について市は9日、川崎ゆかりの画家の油彩画など3万107点を新たに処分すると発表した。今回で処分品は計7万3547点。修復が不可能として処分されるのは、漫画雑誌1万4524点、ポスターなどグラフィック6565点、19~20世紀写真6213点など。被災した収蔵品24万5643点のうち修復済みは約4万点。残り約13万点が修復対象で修復に10年程度かかるとみている。
市民ミュージアムの雇い止め訴訟が和解 元副館長に解決金(12/23)
市市民ミュージアム(中原区)の指定管理者「アクティオ」(東京都)による雇い止めは不当だとして、元副館長の浜崎好治さん(61)が地位確認などを求めた訴訟は23日までに、東京高裁で和解が成立した。同社が解決金1500万円を支払うなどの内容で、和解は13日付。浜崎さんは同館の学芸員として30年近く勤務。2017年に市の指定管理者制度導入により同社の契約社員となり、1年契約の満了時に更新を希望したが雇い止めに。18年横浜地裁川崎支部に提訴、1審は敗訴。
“迷ったときこそ映画をみよう” 今年も「しんゆり映画祭」開催(10/30)
市民による手づくりの「KAWASAKIしんゆり映画祭」が30日から市アートセンター(麻生区)で始まる。今年はコロナ禍の制限のない形での3年ぶりの開催、ロシアのウクライナ侵攻で世界の混迷が続く中「生きる力」「自分の生きる道」に焦点を当て、「迷ったときこそ映画をみよう」がキャッチコピー。「自分のわくわくにしたがう」「大好きになる、夢中になる」「自分らしく生きたい」などを切り口に12作品を上映。3月に亡くなった映画評論家・佐藤忠男さんの追悼上映も。
市文化賞など8人に贈呈(10/27)
2022年度の「第51回川崎市文化賞」などの贈呈式が27日、市国際交流センター(中原区)で開催された。文化賞は佐々木武志さん(82)元教育委員会教育委員長、関昭三さん(81)元演劇鑑賞会事務局長、社会功労賞は小倉敬子さん(75)かわさき市民活動センター理事長、渡辺ひろみさん(87)NPO法人秋桜舎理事長、スポーツ賞は佐藤水(み)菜(な)さん(23)競輪選手、森重航(わたる)さん(22)北京五輪スピードスケート男子500㍍銅メダル、アゼリア輝賞はオペラ歌手の市川宥一郎さん(30)、市立川中島中2年卓球選手の張本美和さん(14)。
佐藤忠男さんお別れの集い 麻生区で300人参列(10/13)
3月に91歳で亡くなった日本映画大学(麻生区)の名誉学長で映画評論家の佐藤忠男さんのお別れの集いが13日、新百合トウェンティワンホールで開かれた。学生や映画関係者ら約300人が参列、天願大介学長が「権威や価値を超えて正々堂々と映画に向き合い、150冊もの本を残した。今後も本を通して学生たちに影響を」と惜しんだ。同大学の初代学長や、かわさき・しんゆり芸術祭(アルテリッカしんゆり)実行委員長として川崎の文化振興に尽くした。
佐藤惣之助詩碑建立の経緯伝える 上映会開催(9/27)
市出身の詩人・佐藤惣之助の詩碑が那覇市に建立された経緯を伝える映像作品「佐藤惣之助詩碑 川崎・那覇・沖縄 百年の絆」の上映会が27日、東海道かわさき宿交流館(川崎区)で行われ、川崎沖縄県人会メンバーや地元住民ら約40人が参加した。作品を制作した那覇市出身の映画監督、喜屋武靖さんらが企画したもので、今年5月に那覇市の首里公園に移設した式典で披露された作品に、この式典の様子を加えた映像が上映された。
旧統一教会系コンサート後援6回承認 「音楽のまち」推進協(9/2)
市内の音楽団体や企業でつくる市民団体「『音楽のまち・かわさき』推進協議会」(顧問・福田市長)が、世界平和統一家庭連合会(旧統一教会)の関連団体が主催するコンサートを後援していた問題で、推進協議会は2016年から今年まで計6回の後援を承認していた。推進協の担当者は、途上国支援をうたうチャリティコンサートの内容に問題はないと判断し、主催が旧統一教会の関連団体との認識はあったが、女性の地位向上などが活動目的の団体で当時は不適切との判断はなかった、といっている。
国内外で活躍のダンサーや中高生ら現代ダンス披露 麻生市民館(9/1)
日本国際バレエ協会主催の「ジャパンコンテンポラリーダンスカンパニー公演」が1日、麻生市民館で開かれた。国内外で活躍するプロダンサー23人をはじめ県内外の中高生12人も出演した。コンテンポラリーダンスはテクニックと表現形態に共通の形式をもたず、個々の体で自由に表現するもので、時代の流れを取り入れて多様な表現ができる。国際的に活躍するドイツ出身の振付家ポール・ジュリウスを芸術監督に招いて練習した成果が披露された。
岡本太郎美術館5か月休館 開館23年で初(9/1)
市岡本太郎美術館(多摩区)は1日から来年1月末まで老朽化に伴う修繕工事のため5か月間休館する。1999年10月の開館以来、長期休館は初めて。今回は外階段や外階段屋上広場の防水・修繕工事で、期間中は工事の音で鑑賞の妨げになることが予想され休館するが、工事が中断される土日祝日は「カフェテリアTARO」とミュージアムショップは営業する。イベントなども企画される。
地域文化財「乙女文楽」の若手公演 人形劇団「ひとみ座」(8/8)
市の地域文化財「乙女文楽」の若手公演が8、9日に市自治総合会館ホール(中原区)で開催される。乙女文楽は、男3人がかりで一体の人形を使う人形浄瑠璃「文楽」を一人でも演じられる形にし、大正末期から昭和初期に文楽の人形遣い五世桐竹門造らが考案した。技芸を伝承するのは市を拠点に活動する人形劇団「ひとみ座」。今回、若手や中堅の育成を目標に源義経にまつわる舞踊劇と母娘の絆を描く人情劇の2演目を公演する。