1日全面施行した「市差別のない人権尊重のまちづくり条例」に基づき、2日、被害者の救済に当たって有識者の意見を聴く「差別防止対策等審査会」(会長・吉戒修一元東京高裁長官)の初会合が開かれた。審査会は冒頭を除いて非公開で行われ、市が差別と判断したインターネット上の書き込み2件について、事業者への削除要請が妥当かどうかを諮問したが、他の書き込みとの関連を調べる必要があるとして結論を持ち越した。吉戒会長は会議後、「一般論として、ネットで名指しされることは相当の心理的負担がある。ただ、市として初のアクションになるので、慎重にならざるを得ない」と話した。