「差別的言動の可能性」ヘイト集会の映像で市長確認(6/19)

市教育文化会館(川崎区)で3日に開かれる予定だった講演会がヘイトスピーチに反対する市民の抗議活動で中止になった問題で、福田紀彦市長は19日の記者会見で、講演会場にいた人物の発言が「不当な差別的言動に当たる可能性がある」と明らかにした。18日に映像で確認したが、市によると映像には「ウジ虫、ゴキブリ、日本から出て行け」」などという様子が写っていたという。今後、講演会の主催者に施設を貸し出す際の判断材料にする考えを示した。

差別落書き 多摩区でまた2件

在日コリアンを差別する落書きが見つかっている問題で市は14日、多摩区で新たに2件発見されたと発表した。6日に報告されて以降、4区28か所で計48件発見されている。市によると、これまで見つかったものと文言が同じで筆跡も似ていることから同一人物とみられる。福田紀彦市長は「度重なる落書き行為が引き続き行われていることに強い憤りを感じている」とコメントした。

高津区の公園ベンチなどに落書き 在日コリアンを中傷(6/7)

市は7日、高津区久地地区の公園や広場などのベンチなどに在日コリアンを差別・中傷する落書きが見つかったと発表した。油性ペンの同じ筆跡で、「朝鮮人こそレイシスト」「朝鮮人こそ反日ヘイト」「神奈川県警は朝鮮人の犬」などと書かれていた。市は、法務局に連絡し、高津署に器物損壊容疑で被害届を出すとともに、消去したり、ブルーシートで覆うなどの措置をとった。

市民の抗議でヘイト講演会中止(6/3)

市教育文化会館(川崎区)で3日に開催予定の講演会が、市民らの抗議で中止となった。主催者の男性は在日コリアンへの差別や偏見を助長する主張を繰り返していた。市は今年3月、ヘイトスピーチの恐れがある場合、公的施設の利用を事前規制できる全国初の指針を施行しているが、今回の講演会はこの指針に当たらないとしていた。市民団体「ヘイトスピーチを許さない」かわさき市民ネットワークは、「指針が機能せず市民が止めるしかなかった。早急な条例制定が必要」と話している。

17年度救済申し立て13件 子ども関連増加(5/25)

市の人権救済などを行っている「市人権オンブズパーソン」は25日、2017年度の活動報告書を公表した。人権救済の申し立ては過去5年間で最多の13件、いずれも子どもに関するもの。相談の受け付けは202件で前年度より20件増え、半数以上は子どもに関するものだった。市政への苦情について調査する「市市民オンブズマン」も17年度の報告書を公表した。苦情申し立ては前年度より14件少ない79件で、児童虐待に関連する苦情が12件だった。

ヘイト反対の女性脅迫 ネット投稿男を書類送検(5/24)

ヘイトスピーチに反対する活動の先頭に立ってきた在日コリアン3世の崔江以子さんをツイッターで脅迫したとして川崎署は24日までに藤沢市の男を書類送検した。ヘイトスピーチ解消法施行後、匿名のヘイトスピーチ投稿者を特定して書類送検したのは初。ネット上のヘイトスピーチへの対処が課題となる中、代理人の師岡康子弁護士は、「ネット上で差別を楽しむ人への強い警告になる」と立件による抑止効果に期待した。

ヘイト集会不許可を 市民団体が市に要請(5/16)

市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」は16日、6月3日に市教育文化会館で予定されている講演会について、公的施設でのヘイトスピーチを事前規制するガイドラインに基づき、会館貸し出しを不許可にするよう市に要請した。市民団体は主催者の男性ブログから「人種差別を助長している」と指摘し、会館の利用許可を取り消すため第三者委員会を開くよう求めている。福田市長は「現時点では不許可の要件に合致しない」として、開催を容認する考え。

ヘイト禁止条例の早期制定など提言 市社会教育委員会議(4/24)

社会教育のあり方を審議する市社会教育委員会議(議長・上田幸夫日本体育大学教授)は24日、研究報告書「市民が生きやすい社会を創るためにー多文化共生と子どもたちの人権」を市教委に提出した。ヘイトデモに街ぐるみで反対運動をしたふれあい館の存在に着目し、「市が差別を許さない立場を堅持しているのも、ふれあい館を軸に地域で共生の街づくりがされてきたため」と評価し、ヘイト行為禁止条例の早期実現とインターネット上のヘイト行為の解消など8項目を提言した。

条例制定の期限示して 差別撤廃で市民団体(4/17)

人種差別撤廃条例の制定を市に訴えている市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」は17日、条例制定時期と制定までの具体的な作業予定案を示すことなどを求める要望書を福田市長あてに出した。要望書では昨年の市長選で条例制定を公約したことや、東京都世田谷区が1日に男女共同参画と多様性を認め合う条例を施行したことなどを挙げ、制定時期を明らかにするように求めた。

ヘイト規制指針 市判断の妥当性審議の機関設置(4/1)

公的施設におけるヘイトスピーチを事前規制するガイドラインの運用が始まったのに伴い、市の判断の妥当性を審議する第三者機関「ヘイトスピーチに関する部会」が1日、設置された。国際人権法を専攻する大学教授2人、弁護士3人で構成し、部会長に阿部浩己明治学院大教授が選出された。インターネット上のヘイトスピーチについて、市がネット企業などに削除要請する際の判断も担う。

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